先輩から仕事を教わる場面で、
「あれ、なんか指導者の態度が冷たくなったな……」
「前に比べて、説明が雑になったな……」
「別の人に対しては、雰囲気良く楽しそうに教えているな……」
こんな経験ありませんか?
私も20代の頃に同じような体験を何度もして戸惑ったことがありました。
もしかしたら、仕事を教わるとき、知らず知らずのうちに相手に悪い印象を与えてしまっているかもしれません。
特に職場での学びにおいては、教わる姿勢が成長速度を大きく左右するどころか、ソーシャルサポートを受けられるかどうかにも影響を与えます。
本記事では、教わる姿勢について注意すべき3つのポイントについて解説します。
教わる姿勢とは?
技術部門で成長するためには、幅広い知識や経験が必要になり独学だけでは限界があります。
座学で得た知識を体験によって実務で使える知識・技能に変換しなければなりません。
ゆえに、技術力が高い先輩方に教えを請い、様々な経験をさせてもらわなければなりません。
そこで重要なのが、教わる姿勢です。
最近、新人さんの教育を任されることが多くなりました。
何人かの新人さんを見ていると、余計な振る舞いをした結果、無駄に損をしている方が多くいらっしゃいました。
今回は、教わる側が意識して取り入れたほうがよい3つのポイントを解説します。
より良い学びの環境を作る「教わる姿勢」3つの心得
教わる姿勢で意識すべき点は以下の3つです。
- 謙虚さと誠実さで雰囲気作り
- 感情の瞬時値に左右されない
- 指導者も充実感を得たい
それぞれ解説します。
① 謙虚さと誠実さで雰囲気作り
次のやりとりを見てください。
※指導者の発言内容に意味はありません。
この現象が起きた場合は、このパラメータを調整すると解決することがありますよ
わかりました!
なるほどねぇ
あなたなら、どちらにもっと教えたくなりますか?
些細なことですが、愛嬌がある方には自然と色々教えたくなるのが心情です。
特に技術部門では、自分を大きく見せようとする行為は、悪手です。
なぜなら、成果が形となって現れる場面が多いため、実力が即バレしやすく、その結果信頼を失い村八分にされてしまう危険があるからです。
これでは成長のチャンスを逃してしまうことになりますよね。
重要なのは、
余計な言行は控え、ただ謙虚に学ぶ
ただこれだけです。
② 感情の瞬時値に左右されない
自分を大きく見せたいという欲求は、なぜ生まれるのでしょうか?
職場において新人のように自分の立ち位置が不明確な場合、有能さをアピールして存在意義を示し、優位なポジションを確立し安心しようとする焦り、または不安感からきていると思います。
ええ、自分も経験していますから……
加えて、社会的比較理論を提唱したアメリカの社会心理学者レオン・フェステンガーさんは言いました。
「現代人はSNSの発展で、他者と自分を比較して自己評価をする心理が強い。
なので、実力が伴わない誇張をしてしまうんだよね。
悲しいけどこれ現実なのよね」
ご存命であれば、おっしゃっていたと思います。
焦りや不安から「今この瞬間だけをよく見せる」のではなく、長期的な成長や利益を意識することが大切です。
あなたは、なぜこの職種に就いたのですか?
どんな目標を達成するために、それを選択したのですか?
自分を大きく見せることに、長期的な利益がありますか?
ぜひ、メタ認知――つまり、自分を一歩引いて冷静に見つめ直す習慣をつけてみてください。
目の前の評価や感情に一喜一憂せず、本来の目的に立ち返りましょう。
③ 指導者も充実感を得たい
指導者にとって、教えることは自分の知識や経験に価値があることを実感する機会です。
教わる側から「そうなんですね」「勉強になります」といった感謝や感銘の言葉を返されることで、自分の教えが役立っていると感じ、やりがいを持てます。
さらに、教わる側が成長する姿を見ることは、指導者にとって大きな喜びです。
たとえば、学んだ内容を活かして成果を出したり、新しいスキルを習得する姿は、「自分の指導が実を結んだ」と感じさせる成功体験になります。
教わる側ができることは簡単です。
指導への感謝、感銘を伝え、学びを成果に結びつけ、その結果を共有すること。
これだけで指導者との信頼関係が深まり、職場の学びの環境がより良くなります。
教える側も充実感を得られる関係性を築くことが、自己成長の鍵となるのです。
まとめ
今回紹介した3つのポイントは以下の通りです
- 謙虚さと誠実さで雰囲気作り
- 感情の瞬時値に左右されない
- 指導者も充実感を得たい
これらを意識するだけで、良好な職場環境を構築し、自己成長を加速させることができます。
焦らず、丁寧に学ぶ姿勢を大切にしてください。
あなたの成長を、心から応援しています。
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